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椎田町の資源循環構想

福岡県椎田町。県の北東部に位置し、人口およそ1万2千人。田んぼが20パーセントを占める、第一次産業中心の田園都市です。町の北東部にある広大な干拓地では米や麦の他レタスの栽培が行われています。




  

液肥の製造が行なわれている『液肥センター』も干拓地の一角にあります。液肥製造量は年間およそ
1万トン。毎日、30tの屎尿が各家庭から回収されてきます。
 それらは金属などの不燃物が取り除かれた後、発酵促進剤が添加され、空気を加えながら拡散されて好気性醗酵を行ないます。その過程で、醗酵温度が
60度ほどになるため、大腸菌や寄生虫卵は死滅してしまいます。温度が下がると、処理が終了したと見て貯留層に移され液肥が完成するのです。


液肥への理解が深まる中、液肥をより完璧なものにしようという新たな試みが始まっています。
 液肥にはもともと肥料に必要な成分のうちどうしても足りない成分がありました。それはリン成分。リンは100パーセントを輸入に頼り、高価なため、液肥に混ぜて提供すると値段が上がってしまいます。そのため、リン分だけは必要な農家が液肥とは別に購入して独自に散布していました。

 


そんな折、消火器の消化薬剤がそのままリン酸肥料になる事がわかりました。

 そこで、椎田町では、@屎尿循環とA消火器循環を融合させ、屎尿と消化薬剤を混合した液肥実験を行っています。
 そこでできた液肥は、町の田畑に使用されつつあります。

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